SUB GHz帯のLPWAが注目される理由

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事務局長のつぶやき

SUB GHz帯のLPWAが注目される理由

2018年05月23日(水)

4月に開催しました「電波と無線の基礎知識」のセミナーは大変好評で、セミナー受講者は過去最高の人数を記録しました。無線に対する期待の高さから、改めて世の中はIoT普及の最中にある事を実感しました。

IoTの普及によってデータ通信用に注目をされているのは LPWA(Low Power WideArea)と呼ばれるSUB GHz帯の920MHzを利用した通信規格です。これまでデータ通信用の周波数と言えば「Wi-Fi」や「Bluetooth」に代表される2.4帯や特定用途に使われる300/400MHz帯が中心でしたが、920MHz帯は利用の解禁以降から一気に利用者が増えています。SUB GHz帯のLPWA が今注目される4つの理由を紹介します。

①大きい送信出力が認可されている。
 広域かつ長距離の通信に対応。見通し範囲内で30kmの通信例が例ある。

②極めて消費電力が少ない。
10年間電池無交換の無線ユニットの開発が可能。

③回折・屈折しやすい伝播特性。
 直進的に伝播する2.4/5.6GHzと比較して複雑な場所でも回り込みます。

④マルチホップ(メッシュ)通信に対応。
自身を中継器として機能させる事により、切れない無線が実現可能。

以上の通りですが、低消費電力で広域かつ長距離通信を実現している反面、「Wi-Fi」のように高速・大容量のデータを扱う通信には不向きです。どれだけ量のデータを通信させるか把握しておく必要が有ります。

SUB GHz帯のLPWAは国別に異なります

現在、SUB GHz帯のLPWAを使った通信規格は「LoraWAN」「SigFox」「Wi-SUN」「NB-IoT」が普及しています。利用にあたり注意しないといけないのは、920MHz帯は日本国内限定の周波数である点です。海外のSUBGHz帯は日本と周波数が全く異なりますため、海外で調達したLoraWAN機器をそのまま使用する事は電波法違反(罰金は最大100万円)となります。

無線によるデータ通信は厳密には用途によって周波数帯が指定されてますので、ARIBの電波利用規定を参照する事をお勧めします。特定小電力で使用できる周波数帯をまとめた表を下記にアップしてますので、ご参照下さい。

https://toukai-denkidenshi-sekkei.com/hama/file/small_radio_module.pdf

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