コネクターなどナイロン樹脂パーツの供給問題について
2021年04月26日(月)
ナイロン樹脂を用いたパーツに供給問題が発生
前回のつぶやきにおきまして、半導体の値上げと供給難が発生している事を紹介致しましたが、今度はナイロン原材料の供給の滞り及び世界規模での銅材不足が原因してコネクターなど多数の樹脂パーツメーカーを巻き込んだリードタイム長期化の問題が発生している状況をご紹介します。
具体的には、昨年末より電子機器の需要増で受注が増えていたところに2月にアメリカで発生した寒波による大停電でナイロン樹脂の特性向上に欠かせないポリアミド材を製造する化学メーカー(世界シェア80%)のラインが1か月間停止し、その間のポリアミド材の供給がストップした事から、同社より供給を受けていたナイロン樹脂メーカー各社がこぞって安定供給が不能となり「不可抗力の宣言」を発する事態となりました。
現在は、このポリアミド材の供給は復活しておりますが、ナイロン樹脂メーカーは停止していた間に膨れ上がった多大な受注残の消化に追われている状況です。
銅材の不足が受注残解消の足かせになっています
この状況下、コネクターのメーカーが生産スピードを引き上げられない理由とするのが慢性的に不足している銅材(特にリン青銅材)の入手難です。
自動車のEV化や5Gを中心とした通信機器の生産増とインフラの整備により世界的に銅材が不足して価格も急騰しているため、滞った分をリカバリーするための生産を行いたくても一気に銅材が投入できない事情が有ります。
以上の状況から現在、コネクター以外にも樹脂ケース・スイッチ・電動ファンなど、ナイロン樹脂や銅材を多く含有する製品の製造メーカーがこれらの影響を受けているため、短納期でも3カ月以上の納期確保を要求されてしまう状態です。
ぜひ、半導体部品に加え樹脂製パーツのご発注についてもリードタイムには十分にご注意をお願いします。
弊社在庫品のご購入の他、お探しの部品の所在調査などご相談を受け賜わります。
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